揚羽蝶


湖を低く飛ぶ1匹の揚羽蝶

さっきまで側を飛んでいた紋白蝶(モンシロチョウ)は

湖の水面(みなも)でもがいている

紋白蝶の下には1匹の鯉

今にも口を空けて紋白蝶を飲み込みそうな鯉は

水面でもがく紋白蝶を見続ける




湖を低く飛ぶ1匹の揚羽蝶

水面でもがく紋白蝶の側を優雅に飛ぶ

揚羽蝶の上空にはモンキ蝶

モンキ蝶は何食わぬ顔で元気に大空を舞う

モンキ蝶の周りにはまた別の蝶 賑やかで 揚羽蝶の入る隙はない




湖を低く飛ぶ1匹の揚羽蝶

鯉は相変わらず紋白蝶を見ていた

だが 揚羽蝶には鯉がこっちを見ている気がした

モンキ蝶達は相変わらず賑やかで

少しずつ揚羽蝶に近付いて来る




揚羽蝶は鯉を見返し

紋白蝶を見つめ

モンキ蝶を見つめる




ハザマに揺らめく1匹の揚羽蝶

紋白蝶はどんどん弱り

鯉は黙って紋白蝶の周りを泳ぐ

モンキ蝶は揚羽蝶に近づくと

なぜだか少し遠ざかる




湖を低く飛ぶ1匹の揚羽蝶

揚羽蝶は鯉を睨むように見

紋白蝶を哀れみと優しさを込めて見

そして モンキ蝶を羨ましそうに見る

揚羽蝶はどのようにしてどこに行くのか




決断のトキは 近い




そんな 気がした……





〜後書き〜
テーマは“蝶”。今回はちょこっとネタ晴らし♪
まぁ、私の場合書いてて思ったんですけど、なんだか思ったことを書いて、
ある程度書いたらこの詩が誰に近いか考えて、そして途中からその思った人にダブらせて書くと書きやすいみたいですね。
だからほとんど、こいつだ!! とは言えなかったり……(爆)
まぁ、この作品の場合、途中から思い浮かんだの『ゼロス』です。
ぶっちゃけ完成してからカナリ変だなと思ったんですがまぁ、そのまま……(最悪)
『揚羽蝶=ゼロス』と思っていただければ、合点が行きそうで行かないという罠(駄目じゃん)
ちなみに『紋白蝶=セレス』『鯉=クルシス』『モンキ蝶(黄色い蝶)=ロイド』って感じ。
鯉に関してはレネゲードという捕らえ方もあり。
なんだかTOSあんまりしてないので違ってそうで怖いんですが。
まぁ、とにかく鯉は敵ですね(丸投げかよ)
セレスは病弱みたいな感じだったので水に沈めて自由を奪ってみました。
その側を「優雅に〜」は、おちゃらけてるけどセレスの事を心配してるんですね。
鯉が紋白蝶を見つつ揚羽蝶を見たのは、監視みたいな感じ?(聞くな)
んで近づいてくるロイド達、ゼロスの揺れる心。
でも、ゼロスのことを不審がって遠ざかる。
結局どうするんだゼロス!! って感じで終わってます。

結構揚羽蝶をテーマにした話が多いですよね。
まぁ、ぶっちゃけ“羽虫”でも良かったんですが、流石に響きが……

そんな感じです、分かりずらかったでしょう。
まぁ、書き方が書き方なのでしょうがないような残念なような……

では、ここまで読んでいただきありがとうございました(^^)

UP時期:2006/6/8